薬玉文様筥迫

制作年代江戸時代(19世紀)
員数1個
素材・技法等羅紗 繍
大きさ(単位cm)h4.2 w16.5 d8.0
収集年度1972
コレクション吉川観方コレクション
所蔵品番号00782-1
作品解説 主に武家女性が外出時や礼装時に胸元に入れて携帯した箱形の小物入れ。『嬉遊笑覧』(喜多村信節著 文化十三年〈1830〉)は「ハコセコと云もの昔の紙入なり。武家の女の用ゆる。其ころハ男女共に此形の紙入なり。はこせこハ筥狭子なるべし。箱にてせまき意にや。」と記して、その語源を「幅の狭い箱」であるとしている。形状は箱形をなすが、仕立ては三つ折りの袋物に似て、中には懐紙や鏡・楊枝さしのほか、紅や薬・小銭などが収められることもあった。
 ここに見られるように紙芯を羅紗やビロードなどの裂で包んで仕立て、刺繍や切り付け(アップリケ)で文様を施す。「胴締」という帯状のもので中央部分を締めて蓋を閉じる造りである。胴締めからのびた紐の先には、本体と共裂で仕立てた匂い袋がつくのが一般的だが、これは携帯時に帯に挟んで落とさないようにする機能もあった。また江戸時代末期には簪を挟み込み胸元から覗かせることもあった。

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