菊水文様 小袖

制作年代江戸時代(17世紀)
員数1領
素材・技法等白絖地、染
大きさ(単位cm)丈156.0 裄66.0
収集年度1972
コレクション吉川観方コレクション
所蔵品番号01857
作品解説 絖地とは繻子組織で織られた絹織物の一種で、地は薄く、表面がなめらかで独特の光沢を放つ。背面右肩から左肩へと、また右腰を経て裾もとへと藍の鹿子絞りであらわされた流水は勢いゆたかに、そしていかにも涼やかである。その流れには藍と紅で染め出された菊花が添えられ、菊水文様となっている。今は淡く落ち着いているものの、紅色が鮮明であった頃の配色は、想像するだに魅力あふれるものであったろう。
 江戸時代前期、寛文年間(1661~73)を中心とする時期に流行した小袖様式を「寛文小袖」と呼ぶ。本領のように右肩を起点に左肩と右裾の二方向へ文様を展開させ、左腰に大きく空間を残す構成は、典型的な寛文小袖の構図の一つであり、大胆かつ明快な文様とともにその遺風を今に伝えている。
 なお桃山時代から江戸時代前半期に上流武家階級の御用を勤めた京都の高級呉服商雁金屋の関連資料のうち、「御画帳 万治四年辛丑正月吉日」と表紙に墨書された注文台帳に、本領と非常に類似した意匠が見られる。

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