雪中子抱き美人

作者竹久夢二 TAKEHISA Yumeji 1884/09/16 1934/09/01
制作年代大正時代
員数1点
素材・技法等絹本著色
大きさ(単位cm)61.9×49.4
収集年度1979
所蔵品番号01199
作品解説 夢二の名作の一つ《室之津懐古》などの作品を思わせる港の風景を背に、愛おしげに幼い子を抱き雪の中に佇む女性が描かれている。兵庫県にある瀬戸内海に面した漁港室津は、中世に遊女町として栄えたことで知られ、室君(むろぎみ)と呼ばれる遊女にまつわる様々な伝説が残されている。大正6年に次男不二彦とともにこの地を訪れた夢ニは、ここでいにしえに思いを馳せるとともに、妻との別れを前にした孤独な心情を遊女の身の上に重ね合わせたのかもしれない。
 竹久夢二(本名 茂次郎 もじろう)は岡山県に生まれる。17歳の時に家出をして上京する。荒畑寒村の紹介で雑誌『直言』にコマ絵が掲載され、明治40年に読売新聞社に入社。画集『夢二画集 春の巻』や『月刊夢二エハガキ』を刊行し、環(たまき)夫人をモデルに生まれたつぶらな瞳の憂い帯びた女性像は、浪漫主義的風潮を背景に大衆の人気を集めた。6年渡米、7年ヨーロッパへ渡るが病を得て帰国し、美術学校の建設を計画するが翌年没した。『宵待ち草』をはじめ詩作もよくし、雑誌の装丁や挿絵を手がけるなどデザインの領域でも活躍した。

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