弘法大師像
| 制作年代 | 鎌倉時代末期(14世紀) |
|---|---|
| 員数 | 1幅 |
| 素材・技法等 | 絹本着色 |
| 大きさ(単位cm) | 80.8×37.1 |
| 収集年度 | 1979 |
| コレクション | 吉川観方コレクション |
| 所蔵品番号 | 01179 |
| 作品解説 | 真言宗の祖、弘法大師空海の画像。椅子に坐し、右手に五鈷杵・左手に数珠を持つ姿を、大師の前方やや左から捉え、椅子の下に沓・傍らに水瓶を添えた標準的な図様の作例で、画面上部に3区画の色紙形を設けている。向って右の色紙形は損傷が激しく文字が確認できないが、中・左の2区画には大師の略歴が次のように墨書されている(/は改行を示す)。 「□□□出家延/暦入唐遇恵果/和尚受法灌頂」(中) 「大同帰朝遂至/大僧都承和弐/入定季六十二」(左) 軸裏に貼付された旧軸裏と思われる絹に「播州□□山□□□ 弘法大師御影 古筆 享保□乙卯冬洛西太秦広隆寺求得 宅間法眼筆 □文元丙辰冬修補表具 大僧都邑証」とあり、また本画像を納める箱の蓋裏に「播州舟越山瑠璃寺南光坊邑証為遺物到来 執行坊恭盈/寛延元戊辰年八月十三日」と記されている。これらに拠ると、本画像は播州舟越山瑠璃寺南光坊の大僧都邑証が享保20(1735)年に京都太秦広隆寺で入手し、元文元(1736)年に修補・表具した宅間法眼筆とされる弘法大師像で、邑証没後執行坊恭盈の寺に到来し、寛延元(1748)年に恭盈が箱書を記したことになる。 描写は繊細化し、制作時期はさほど遡らないと考えられるが、仏教信仰の中で伝えられてきた中世の密教祖師像の例として大きな意味がある。 |