俳壇さしき
| 資料グループ | 広報さしき 第241号(1997年8月) |
|---|---|
| ページ | 7 |
| 発行年月日 | 1997/08/10 |
| 内容コード | G000000701-0010 |
| 記事内容 | 文化協会俳句教室七月例会より。山城青尚 選 夏帽子シャネルの五番残し去る 垣花和 (評)夏帽子をかぶった妙齢の女性であろう。作者はその女と道をすれ違ったとき、シャネルの五番(香水)の香りがした。甘い言葉をかけてみたくなるような男女の機微にふれた佳句。 夏ぐれや洗骨井桁の杢目浮く 新垣春子 (評)夏の盛りに降る俄か雨(夏ぐり)は男性的である。玉陵の洗骨場にある井戸の蓋の木目が浮き立つ程の雨だった。昔の沖縄は人が死ぬと埋葬し、年月が過ってから洗骨する風習があった。即物的に詠んだ佳句。 水やりの甲斐ありと見し三丹花 幸喜正吉 (評)猛暑続きで草花もへたばっている。沖縄の三大名花の1つでもある三丹花に水をやるなどして育てていると、その甲斐があってきれいな花を咲かせている。愛情をもって草花を育てている情景がよく表れている。 青甘蔗や観光地となる「像の檻」 与那嶺末子 (評)読谷村にある米軍通信施設の事で「象のオリ」のような巨大な化物である。 絶えず県民の「基地撤去」のやり玉にあげられているが、県内外を問わず、遂に観光地化して醜態をさらしている。心なしか、近くの畑の青甘蔗がふるえている。 窓際の風鈴の音にうとうと と照喜名喜美江 (評)夏の暑さをしのぐ清涼剤としての風鈴の音を聞いていると、ついうとうととしてしまうのだ。せちがらい今の世の中では、そういう風情もなくなりつつある。夏のひとときを詠んだ風物詩である。 ※ 選者咏 喜雨来る男に乳房ありにけり |
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