北真経寺 本堂

/4

「むこうしの文化遺産」3 北真経寺本堂

資料名(ヨミ)「ムコウシノブンカイサン」3 キタシンキョウジホンドウ
解説京都府指定文化財 鶏冠井(かいで)町御屋敷(おやしき) 
寄棟造 (よせむねづくり) 本瓦葺 (ほんがわらぶき) 江戸時代 

 江戸時代前期の承応3年(1654)5月、日祥(にっしょう)によって開講された鶏冠井檀林(だんりん)の講堂として使われた建物。正式開講に先立つ正保5年(1648)閏正月付けの創建時の棟札が伝わり、真経寺の境内の一部を借り受ける形で檀林が開講した事情がうかがえる。これにより、鎌倉時代の改宗以来、鶏冠井の信仰の中心であった真経寺は、村人の信仰の中心としての伝統を受け継ぐ南真経寺と、日蓮宗の学問所として全国各地から学僧が集まる北真経寺に分かれることになった。明治8年(1875)に檀林が廃止されると、北真経寺も檀家によって維持される寺院となるが、本堂内上部の壁には、学僧の名札がびっしりと掛けられており、就学に励んでいた様子を今に伝える。なお、平成20年(2008)秋から屋根の葺き替え修理が行われ、真新しい瓦屋根が姿を現したばかりで、本堂正面に掲げられる延宝3年(1675)の銘がある扁額(へんがく)も、同じく修理されて面目を一新した。

(向日市文化資料館開館25周年記念特別展「むこうしの文化遺産―みぢかな歴史のモノがたり」図録より)
※平成21年(2009)10月31日発行

この資料に関連する資料

PageTop