ダミアン神父像

TitleFather Damian
作家名舟越保武 FUNAKOSHI Yasutake
技法・素材ブロンズ
制作年1975
制作年(和)昭和50
寸法縦(cm)200.00
寸法横(cm)65.00
寸法奥(cm)52.00
作品・作家解説舟越保武[ふなこし・やすたけ]
1975(昭和50)年 ブロンズ 200.0×65.0×52.0cm

ベルギー人のダミアン神父(1840-89)は、ハワイ諸島のモロカイ島に封じ込められていたハンセン病患者の救済に献身した実在の人物です。私財を投じて聖堂や病舎を建て積極的に尽力しましたが、自らもハンセン病にかかり亡くなりました。舟越は人道的な人間愛のために生涯をかけたダミアン神父に崇高さをおぼえ、その行為を顕彰する意味でこの作品を制作しています。つばの広い帽子をかぶり、わずかにひらいた口から何か言葉を発するかのようなダミアン神父は、やや前傾しながらも直立し、まっすぐに前を見据えています。像の正面性を重視したこうした制作によって、ダミアン神父の内面に潜む様々な感情は普遍的なものへと高まっています。舟越自身が最も愛する代表作のひとつです。

舟越保武[ふなこし・やすたけ] 1912(大正1)―2002(平成14)
東京美術学校彫刻科卒。〈新制作派協会〉彫刻部の創立に参加。カトリック教徒で、具象彫刻の優美で清潔な作風で知られる。また日本では数少ない大理石彫刻家として特異な存在でもあった。1962年の《長崎26殉教者記念像》をはじめ、屋外にも数多くの作品が設置されている。

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