膝をつく裸婦

TitleNude, Kneeling
作家名田中保 TANAKA Yasushi
技法・素材鉛筆、紙
circa1920
制作年(推定) 大正9
寸法縦(cm)22.30
寸法横(cm)13.90
作品・作家解説田中保は埼玉県岩槻に生まれ、旧制浦和中学校を卒業後、18歳で単身シアトルに渡り、画家の道を志した。アカデミックな美術教育を受けた後、一時的にキュビスムなどの前衛美術の影響を受けるが、次第に裸婦像や肖像画に取り組むようになる。1920年にパリに拠点を移した後は、サロン・ドートンヌやサロン・ナショナル等に出品を重ね、裸婦像や肖像画の分野で評価を高めた。
本作に年記はないが、台紙にはシアトルで1915年頃から25年頃まで日本人移民が経営していた写真館「Toyo Studio」の名前が印字されている。そのため、シアトル時代の作品と考えられる。加えて、量感のある裸婦の描き方から、最初期のアカデミックな作風やそれに続く前衛的な作風を脱した、シアトル時代の終わり頃の作と推定される。モデルの頭部から右手にかけての描写が、パリで発表された《渓流にて》(1923年)と類似しており、パリ時代に多く描かれた裸婦像を予感させる作例でもある。

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