TitleEcho
作家名堀越陽子 HORIKOSHI Yoko
技法・素材ステンレス、鏡
制作年(終)1985
制作年(和・終)昭和60
作品・作家解説堀越陽子は女子美術大学で油彩画を学んでいたが、1960年代半ばから物体を取り入れた作品を制作するようになり、五月女幸雄らが結成した「埼玉前衛作家集団」の展覧会にも出品した。とりわけ、鏡や鏡面を用いて反射・反映を作り出し、現実空間と鏡像が干渉しあう作品を、数多く発表してきた。1980年代以降は、ステンレスの鏡面の視覚効果を用いた屋外彫刻も手がけた。候補作品の《谺》は鏡面のステンレスで覆われた球体の内部に鏡を組み込んだ作品で、小品ではあるが、作者の探究した視覚上の虚実の関係が端的に表れている。なお、候補作品は、大中小の異なるサイズによる3点組の当館収蔵作品《谺》(参考図版)と同じシリーズで、どちらも1985年のストライプハウス美術館での個展「光・大気・ゆらぎ」で発表された。この個展で《谺》は7点を組み合わせて展示されたが、その後作者によって、3点は2003年に当館に寄贈され、1点はご兄弟に譲渡され、その他は廃棄された。今回の候補作品は、ご兄弟が譲り受けた1点である。

PageTop