作品 80・1・2・B

TitleWork 80・1・2・B
作家名因藤壽 INDO Hisashi
技法・素材油彩、カンヴァス
制作年1980
制作年(終)1982
制作年(和)昭和55
制作年(和・終)昭和57
寸法縦(cm)157.40
寸法横(cm)90.90
作品・作家解説因藤壽[いんどう・ひさし]

黒く見える画面は暗紫色を何度も重ね塗りしたものです。パネルの表面をベース材で成形し、その上にカンヴァスを貼り、下地のかたちを浮き出させた後、ローラーで着色、乾いたらサンド・ペーパーで削り、再びローラーをかけます。時には15回以上もこの工程が繰り返され、一つの作品の制作に数年が費やされます。鋼のような強靭(きょうじん)さを感じさせる画面はこうして生まれます。「重合によって自ずから生じたクロ、之(これ)は私にとり単なる色以上の色である。行為の痕跡(こんせき)、その重層としての色、それは私の生の記録、血の流れ、存在そのものとしての色、慎ましき祈りとしての色である。」という言葉が示すように、この画家にとって制作は、自己の生の検証であり、祈りであり、ほとんど「行」といってもいいような敬虔(けいけん)で厳粛なものと受け止められています。

因藤壽[いんどう・ひさし]1925(大正14)-2009(平成21)
北海道大学超短波研究所に勤務した後、1945年応召。復員後中学校の教員をしながら、独学で画家をめざし、読売アンデパンダン展、二科展などに出品。モノクローム的傾向の作品から出発し、70年代からは、凸凹を施したパネルにカンヴァスを貼り、単色を何度も塗り重ねる方法で、独自の表現を探求した。

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