©Ari Komai 2023/JAA2300138

R夫人肖像

TitlePortrait of Mrs.R
作家名駒井哲郎 KOMAI Tetsuro
技法・素材アクアチント、モノタイプ、紙
circac.
制作年1950
制作年(和)昭和25年
制作年(推定) 
寸法縦(cm)17.70
寸法横(cm)14.60
作品・作家解説駒井哲郎[こまい・てつろう]
1950(昭和25)頃 アクアチント、モノタイプ、紙 17.7×14.6cm

1950年、駒井哲郎は春陽会展に8点の作品を初出品して、画家・岡鹿之助から「匂うようなデリカシイと知性、フランスの近代音楽を聴くよう」と賛辞を受けました。翌年には代表作となる《束の間の幻影》を発表し、一躍、版画家としての地位を確立します。《R夫人肖像》は、駒井が敬愛する版画家・長谷川潔が完成した白いレース模様の技法の解明に挑戦したものです。通常のアクアチントの技法ではレースは黒くなってしまい再現は難しく、やむなく実物のレースを版面に置いて刷りましたが、レースは一度刷ると使えなくなるため、一点ごとにレースを替えて数点作りました。当館所蔵のこの作品はそのうちの1点です。気高い知性と美貌の持ち主であったというR夫人。彼女の背後に表現された繊細な白いレース模様の技法が完成されたのは20年後の1970年のことでした。

駒井哲郎[こまい・てつろう] 1920(大正9)―1976(昭和51)
15歳から西田武雄主宰の日本エッチング研究所で銅版画の手ほどきを受ける。1942年東京美術学校西洋画科を卒業。51年サンパウロ・ビエンナーレでコロニー賞を受賞。54年に渡仏し、パリ国立美術学校でビュラン(彫刻刀)による技法を学ぶ。多様な銅版画技法を日本に根付かせ、更に新たな版画表現の可能性を示し、多くの後進を育成した

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