二つのアネモネ

TitleTwo Anemones
作家名長谷川潔 HASEGAWA Kiyoshi
技法・素材アクアチント、紙
制作年1934
制作年(和)昭和09
寸法縦(cm)24.00
寸法横(cm)19.00
作品・作家解説長谷川 潔[はせがわ・きよし]
1934(昭和9)年 アクアチント、紙 24.0×19.0cm

クリスタル・ガラスのコップに入れた二輪のアネモネが、清楚(せいそ)に描かれています。一本は勢いよく光に向かって花開いた陽の世界を、もう一本はうなだれた陰の世界を暗示し、簡潔で味わい深い作品になっています。この作品は銅版画技法のひとつであるアクアチントによるものですが、とりわけ黒の中に鮮やかな白を浮き立たせたテーブルと背面のレース模様の細やかな表現には、長谷川独自の手法が用いられています。正確な観察眼と繊細な感覚、さらに優れた技量と強い意志を合わせもった長谷川は、東洋の神秘性と西洋の合理的精神という異質な文化を統合させながら、奥深い黒と白の版画の世界を確立しました。

長谷川 潔[はせがわ・きよし] 1891(明治24)―1980(昭和55)
黒田清輝に素描を、藤島武二に油彩を学ぶ。早くから木版画や銅版画を制作。1918年に渡仏し、以後パリに居住。各種版画技法を研究し、過去のものとなっていた銅版画技法のメゾチント(別名マニエール・ノワール:黒の技法)を復活させ、深い黒の背景から対象を浮かびあがらせる独自の表現を築き、世界的に評価された。

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