9つの貝殻

TitleNine Shells
作家名浜口陽三 HAMAGUCHI Yozo
技法・素材メゾチント、紙
制作年1979
制作年(和)昭和54
寸法縦(cm)47.50
寸法横(cm)62.30
作品・作家解説浜口陽三[はまぐち・ようぞう]
1980(昭和55)年 メゾチント、紙 47.5×62.3cm

浜口の作品には、ぶどう、さくらんぼ、すいか、魚介類、毛糸など親しみのあるモチーフが登場してきます。これら身のまわりにあるごくありふれたモチーフは、抑制のきいた色彩と黒の微妙なグラデーションによって非日常の存在へと変容し、幻想的な光景が生まれています。この作品も、9つの貝殻が横一列に並ぶ簡素な構成ですが、画面には神秘的な雰囲気がただよっています。柔らかい手織木綿のような縞模様を残して大半を占めている背景の黒は、メゾチントの技法による浜口独特の表現で、詩情をともなった深みを醸しだしています。

浜口陽三[はまぐち・ようぞう]1909(明治42)―2000(平成12)
東京美術学校彫刻科に入学。1930年に渡仏し油彩画と銅版画を学ぶ。39年に帰国し、53年に再び渡仏。この頃から銅版画の制作を本格的に始め、過去のものとなっていたメゾチントの技法を復活させ、さらにそこに色彩をとり入れ、独自の版画世界を築いた。静かな詩情をたたえた作風は国際的にも評価されている。

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