枢機卿

TitleCardinal
作家名ジャコモ・マンズー Giacomo MANZÙ
技法・素材石彫
制作年1979
寸法縦(cm)220.00
寸法横(cm)121.00
作品・作家解説ジャコモ・マンズー
1979年 石 220.0×121.0×127.0cm

《踊り子》や《恋人たち》などとともに、《枢機卿》はマンズーが生涯をかけて追求したモチーフでした。ブロンズや木など他の素材でも数多くの《枢機卿》が作られています。マンズーは、イタリアの彫刻家メダルド・ロッソの作品にみられる柔らかな陰影表現から強い影響を受けて、最小限の陰影表現によって、最大限の立体効果をもたらすことを探求していきます。この作品では、高い帽子と長いマントを身に着けた枢機卿の全体像を、伸びやかな輪郭線と平坦な表面処理によってシンプルな三角錐にまとめあげています。その静けさと簡潔さにより、枢機卿の持つ宗教的な厳粛さがよく表現されています。

ジャコモ・マンズー 1908-1991
ベルガモで木彫職人の弟子として働きながら、装飾美術学校の夜間コースに通う。古典彫刻やドナテルロへの関心から出発し、近代彫刻の先駆者の一人であるメダルド・ロッソの芸術とめぐりあい、決定的な影響を受ける。戦後イタリアを代表する具象彫刻家の一人で、常に叙情的で静穏な世界を表現した。

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