Flower

TitleFlower
作家名草間彌生 KUSAMA Yayoi
技法・素材油彩、パステル
制作年1954
制作年(和)昭和29
寸法縦(cm)32.60
寸法横(cm)38.30
作品・作家解説草間彌生[くさま・やよい]
1954(昭和29)年 油彩、パステル、紙 32.6×38.3cm

草間彌生は渡米する前の1950年代に、様々な技法を試みながら、膨大な数の作品を残しています。とりわけ53年頃から比較的小さなサイズのドローイングを集中的に制作しました。それらは下絵のようなものではなく、細部にわたり丹念に制作されていて、小さな画面にもかかわらず、深遠な世界が描き出されているのが特徴です。その当時に制作されたこの作品も、深い闇から光が発光してくるような印象を与えてくれます。点描のような表現は、パステルによる赤の上に網状の緑の線を油彩で描くことで生まれています。周辺にむかって薄く広がっていく赤のグラデーション、そして緩やかに中心に向かって渦を巻くような網目が、モチーフである花の具体的描写をこえた神秘性をもたらしています。

草間彌生[くさま・やよい] 1929(昭和4)―
1948年京都市立美術高等学校に編入し、翌年卒業。タケミヤ画廊などで個展を開催した後、57年に渡米し、ニューヨークを拠点に世界各地で意欲的に制作を行う。70年代半ば日本に帰国。一貫して、網目や水玉その他のモチーフを集積、反復させる表現を探求している。

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