逃れゆく思念-時の曳航-

TitleDissipating Thoughts; under Tow of Time
作家名深井隆 FUKAI Takashi
技法・素材木、金箔
制作年1998
制作年(和)平成10
寸法縦(cm)134.50
寸法横(cm)211.50
寸法奥(cm)103.50
作品・作家解説深井 隆[ふかい・たかし]
1998(平成10)年 木、金箔 134.5×211.5×103.5cm

木目も鮮やかな白木のソファに黄金のりんごと書物が置かれています。えっ?「天使の忘れ物」ですって?なるほどそうかも知れませんね。ソファの背から生えている黄金の翼は、先ほどまで天使たちがそこで語らっていたことを示しているのでしょうか。よく見るとソファの背はところどころ欠けたようになっていて、どこか喪失感のようなものが漂っているようにも感じられます。あらわになった木の物質感と黄金の世界の対比が、失われた楽園への郷愁をかきたてているようです。深井は、椅子、ペガサスの翼、馬の頭部、りんご、神殿の柱など、詩的なモチーフを好んで手がけ、主に木を素材に制作してきました。《月の庭》シリーズでは、空間的な広がりが志向されるとともに、石や金属等、さまざまな素材が巧みに用いられています。

深井 隆[ふかい・たかし] 1951(昭和26)―
1978年東京藝術大学大学院彫刻専攻修了。88年中原悌二郎賞優秀賞、89年平櫛田中賞、97年現代日本彫刻展で埼玉県立近代美術館賞を受賞。木を素材に、詩的なイメージの椅子やペガサス等のモチーフを駆使して、失われた楽園の記憶や郷愁を感じさせる世界を展開している。

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