秋叢

TitleAutumn Flowers
作家名小茂田青樹 OMODA Seiju
技法・素材彩色、絹
circac.
制作年1925
制作年(終)1926
制作年(和)大正14
制作年(和・終)大正15
制作年(推定) 
寸法縦(cm)128.00
寸法横(cm)41.50
作品・作家解説小茂田青樹[おもだ・せいじゅ]
1925-26(大正14-15)年頃 彩色、絹、軸 128.0×41.5cm

四季の草花は日本の伝統的な絵画の中で最も好まれてきた画題です。この作品も、縦長の画面の手前から紫色のあざみを、中央に朱色の赤まんまを、そして奥に青色の露草を配し、秋の野原を見おろした構図で描かれています。また、個々の草花を写実的に描きつつ、画面を手前から奥に遠近感を出しながら構成し奥行きをもたせています。伝統の中に新しい創造性を表現しようとした院展の画家達は、草花を多く描いたことで知られる琳派(りんぱ)の装飾性に強くひかれ、多くの作品を制作しています。この作品はそういった影響も感じられますが、むしろ日本画特有の透明感のある色彩と繊細な描線を用い、叙情味豊かに描きあげている点にその特質があります。

小茂田青樹[おもだ・せいじゅ]1891(明治24)―1933(昭和8)
松本楓湖(ふうこ)の安雅堂画塾に入門。同門の速水御舟(はやみぎょしゅう)と互いに研さんしあい、日本画の革新に大きな役割を果たす。今村紫紅(しこう)の率いる〈赤曜会〉(せきようかい)の結成に参加。1921年〈日本美術院〉同人となる。清澄な詩情あふれる風景画の他、写実と装飾を融合させた新しい近代の日本画を追求した

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