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草津のサンヤレ踊り

解説「サンヤレ」という囃子詞で知られる「サンヤレ踊り」は、草津市内の矢倉・下笠・片岡・長束・志那・吉田・志那中の7地域で5月3日に踊られています。「サンヤレ」という言葉の語源は、はっきりとは分かっていませんが、「幸あれ」という意味だと言われています。
サンヤレ踊りという同じ名前を持ちますが、それぞれの地域で、その衣装や歌、踊りの所作などは異なっています。現在は、華やかな衣装で踊る地域と法被姿で踊る地域に分かれていますが、吉田や志那中に残された古衣装や長束や片岡の太鼓打ちなどの衣装を見ると、かつてはどの地域でも華やかな扮装で踊られていたのではないかと考えられます。
 華やかな扮装で「サンヤレ」と短い囃子詞をリズミカルに繰り返すサンヤレ踊りは、「風流囃子物」の系譜を引くとされ、滋賀県内に多く見られる、小歌を伴なう風流踊りの母体とみなされることもあります。
 草津以外にも守山市杉江や高島市今津町で「サンヤレ踊り」が伝承され、大津市真野などには「サンヤレ」という囃子詞のみを持つ行事も伝承されています。

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