歌川広重画「東海道五十三次 草津」(保永堂版)

所蔵草津市蔵
解説草津宿の名物「姥ヶ餅」を売るうばがもちやの、賑わう店先を描いていた作品。うばがもちやは、実は草津宿内ではなく、宿場の南に隣接する矢倉村に店を構えていました。
店は東海道と矢橋道の分岐点に位置しており、画面右手には矢橋の渡し場へと誘う道標が描かれています。矢橋道とは東海道から琵琶湖へと向かう道で、大津への渡し船が就航する港「矢橋港」へと通じています。
陸路で大津宿へ向かうか、矢橋からの渡し船に乗るかは旅人次第。俗謡に「瀬田へ回ろか矢橋へ下ろか、ここが思案のうばがもち」とも残っています。

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