薬看板(徳光屋 烏犀円)

台帳番号1961006
収集区分2
申請者番号0001
申請者番号2001
時代明治時代~
点数1
公開解説 本資料は「烏犀円」という薬の看板です。広告主の徳光屋は現在(2023年当時)も市内で営業している卸薬会社です。記事中に出る徳光屋(渡邉)敬右衛門は、徳光屋の14代目にあたり、22歳で家督を継ぐと、西南戦後の復興景気に乗り、店を繁昌させた徳光屋中興の祖というべき人物です。この時、店は薬業以外に、医療機器や写真材料、染料や食料品など多様な商品を扱う熊本有数の商家でした。
 この徳光屋の看板商品だった「烏犀円」は磁器製の容器に入れて販売されましたが、その容器が熊本城をはじめ各地で出土しています。このことは県内に留まらず、徳光屋の烏犀円が広く流通していた薬だったことを推定させます。
 看板に「新一丁目」との記載があること、また登録商標とあることから、明治17年から明治43年の間の資料であると推定されます。彩色のほとんどは剥げており、装飾はほとんど見られません。文言として「登録商標〔商標〕 和漢洋第一強壮之良材 烏犀円 本舗肥後熊本市新一丁目 渡邊敬右衛門製(方印〔敬〕)」とあります。
 なお、本資料についての詳しい紹介は以下リンクから参照できます。この解説を書くにあたり参考とした文献等もそちらに記載していますので、興味のある方はご覧ください。
  https://kumamoto-city-museum.jp/application/files/8616/9164/7221/18.pdf

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