磯の華 卓

資料ID523
中分類工芸
小分類漆工
法量1点 幅70.0奥行36.6高17.0
制作年1982(昭和57年)
作者名A小松芳光
作者情報小松芳光(こまつほうこう)【1903~1993年(明治36~平成5)】
 1903年(明治36)金沢市野町に生まれる。本名、森作。父は仏壇製作職人で、幼い頃から漆芸に親しむ。1924年(大正13)東京美術学校(現東京芸大)聴講生となり、幅広い技術を身に付けた。また、明治・大正時代に漆芸の巨匠であった植松包美(1872~1933)に師事し、技を磨く。1927年(昭和2)に第8回帝国美術院展に初入選。1938年(昭和13)の第2回文展、1946年(昭和21)の第1回日展でそれぞれ特選を受賞。戦後は日展を中心に活躍し、また金沢美術工芸専門学校(現金沢美術工芸大学)の設立に参加して教授となり後進の指導に当たった。1970年(昭和45)退官し、同大学名誉教授となる。1977年(昭和52)加賀蒔絵で石川県無形文化財保持者に認定される。日展参与を勤める。主に動物や植物をモチーフとした、高蒔絵、研出蒔絵や色漆の作品を製作。1993年(平成5)没。
資料解説総体を黒漆塗りとした卓。天板中央下位に金の平目粉と切金、螺鈿を用いて地蒔し、その上に二種の貝と海藻を配している。貝は金の研出蒔絵であらわし、後方の巻貝には青の色粉と金の切金を用いている。金の高蒔絵であらわされた海藻や地の螺鈿、巻貝に置かれた切金が色鮮やかな印象を与えている。

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