色絵牡丹図酒沸

資料ID1573
中分類工芸
小分類陶磁
コレクション分類北出コレクション
法量1点 幅19.7総高17.0
制作年江戸後期(19世紀)
作者名A若杉窯?
作者情報若杉窯
 再興九谷の一つ。若杉窯は、再興九谷の最初である春日山窯で青木木米の助工であった本多貞吉が、能美郡花坂村(現小松市花坂)で磁器生産の指導経営に乗り出したことに始まる。経営は花坂村の隣にある若杉村で瓦製造を家業とする十村役(大庄屋)林八兵衛で、1816年(文化13)からは若杉陶器所として郡奉行の支配下に入り、藩の保護を受けて磁器・陶器の日用品を量産した。若杉窯の特徴として、貫入のある黄色みを帯びた柔らかな素地を挙げることができるが、必ずしもこの素地ばかりではなく、貫入の無い上質の白磁もある。染付や色絵の作品が多く、呉須の色は他の九谷に比べて黒っぽい。また、1817年(文化10)に若杉に来た勇次郎が伊万里風の赤絵付けを行い、後世加賀伊万里と呼ばれる作品を残している。1836年(天保7)火災によって窯を焼失した若杉窯は、隣の八幡村に移設し、その後1869年(明治2)の版籍奉還により、藩による窯の経営は終わりを告げることとなる。

資料解説一見すると水注の一種かと思われる器であるが、底の中央が山形に器内部へ突き出し、側面には直径1センチほどの穴が開いている。この特殊な器は酒沸といわれており、熱伝導と通気とを考えてこのような独特の形になったのであろう。全面に白化粧が施され、その上に赤・青・緑・黄・紫の五彩で牡丹が豪華に描かれている。器体底は平らで高台はなく、小さい足が三つ取り付けられている。蓋裏・器体底は薄い緑で塗られていて、銘はない。

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