（資料群）横井A家資料

資料群・作家名（ヨミ）ヨコイAケシリョウ

略歴・解説

　高松市にあった新瓦町尋常小学校の写真を絵葉書にしたものである。
　同校は、明治35年（1902）開校し、昭和20年（1945）の高松空襲で全焼して、廃校となった（昭和23年開校の新塩屋町小学校、昭和30年開校の築地小学校に統合）。寄贈者は昭和5年生まれ、同小学校の卒業生である。
　絵葉書は、校舎の新築記念として作成・配布されたものと考えられ、校舎全体を撮影したもの（1）と奉安殿のみを撮影したもの（2）の2点である。制作年代は不詳であるが、宛名面の様式から、大正7（1918）～昭和8年頃と考えられる。また、宛名面にはアルバムに貼られていた痕跡があり、葉書としては使用されず、写真として保管されていたと考えられる。
　奉安殿は、「御真影」（天皇皇后の写真）や教育勅語を保管していた建物で、火災に備えた耐火構造のものが多い。2点の絵葉書から、この学校では、校門を入って右側に奉安殿が設置され、石造であったことがわかる。空襲により焼失した小学校の校舎や奉安殿の形状や配置などの情報を現在に伝える歴史資料として活用できる資料である。

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