(資料群)池田A家資料

資料群・作家名(ヨミ)イケダAケシリョウ

略歴・解説

 高松市塩江町にある岩部八幡神社の宮司池田家に伝わる記録資料で、明治時代後期から昭和10年代までの小学校の修業証書や表彰状、養蚕の講習に関わる資料のほか神道関係の書籍や江戸時代から明治初期まで庶民の初等教育に広く用いられた『庭訓往来』が含まれている。
 表彰状等は、学校が与えた賞状の内容や、それに伴う記念品なども判明し(3、19、20)、明治後期から大正期の香川県内の小学校の状況がうかがえる。
 高松市塩江町安原には、香川県で最も早く、明治27年(1894)に実業補習学校が設置され、養蚕に関わる科目も教えていた。寄贈者によれば、岩部八幡神社の前の御旅所で蚕を飼っていたという。本資料に含まれる養蚕関係の資料は、蚕業の講習が行われていたことや、蚕業製造業者の存在など、県内の蚕業の実態を知る手がかりになるものである。
 『庭訓往来』(24)には「岩部 御番所」の印があり、詳細は不明であるが地域の役所的な場所で使用されていた可能性がある。
 断片的ではあるが、地域の重要な神社に伝わるものであり、今後他の資料とも関連付けながら、明治~大正期の地域の状況を知る上での活用が期待される。
(香川県立ミュージアム『収蔵資料目録14』令和年6年刊行 解題より)

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