略歴・解説
本資料群は、県内の小学校で使用、廃棄されたSP 盤(78 回転)のレコード3 枚からなる。すべて昭和20 年代に制作されたもので、1 には「憲法音頭(新憲法施行記念国民歌)」と「われらの日本」、2 には「第八回 国民体育大会讃歌」と「香川県県民体操」、3 には「香川県制定 香川県民歌」と「ハーモニカ 香川県民歌」がそれぞれ収録されている。
憲法音頭は、新憲法の啓蒙普及を目指し芦田内閣の時に制作された。歌いながら、踊りながらあるいはそれを鑑賞しながら、新憲法の精神に国民大衆をふれさせようという狙いでつくられたもので、「盆踊りは是非、憲法音頭で」という意気込みのもと普及運動が展開されたという。「第八回 国民体育大会讃歌」は、昭和28 年(1953)10 月に四国四県を会場に開催された第8 回国民体育大会の讃歌であり、当時各回ごとにこうした楽曲が制作されていたことがわかる。また、香川県県民体操は、新装なった屋島陸上競技場で開催された国民体育大会副開会式において、中学1年生男女640 人によるマスゲームとして披露された。香川県民歌は、昭和28 年(1953)に一般公募し、昭和29 年(1954) 1 月30 日に制定されたものである。ハーモニカ版は瀧宮小学校(現綾川町)が演奏しているが、当時瀧宮小学校のハーモニカ合奏は全国的にも有名で、昭和30 年(1955)には東京日比谷公会堂での国連憲章制定10 周年記念大会に招かれ「国連の歌」などの合奏も行っている。これらのレコードは、憲法制定、四国国体、県民歌制定など、香川の戦後史にとって貴重な資料である。
(香川県立ミュージアム『収蔵資料目録3』2011より、一部修正し転載)