(資料群)安藤A家 資料

資料群・作家名(ヨミ)あんどうAけしりょう

略歴・解説

パリで出版されたアジア地図で、樺太が島として描かれている点が注目される。樺太と大陸との間に海峡が存在することは、文化5年(1808)~翌6年の間宮林蔵の探検により確認され、文化7年幕府天文方高橋景保が、その成果を盛り込んで日本の北辺を正確に描いた「新訂萬国全図」(神戸市立博物館蔵)を完成させた。右上部分の「1819」という記載が出版年代を示しているとすると、かなり早い時期に間宮海峡の存在が海外で出版された地図に反映されていることになるが、同時期パリで出版された地図には樺太と大陸が一部つながっているように描かれているものもあり(平成9年度購入資料B9700044〔1821年〕・B9700045〔1820年〕)、今後より多くの資料との比較・検討が必要である。日本の部分には、「Kiushu」(九州)・「Sikok」(四国)などの記載や、江戸を指すと思われる位置に「Jedo」という記載が見られる。
(香川県教育委員会『歴史博物館整備に伴う収蔵資料目録 平成9年度』より、一部修正し転載)

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