(資料群)山田家 資料

資料群・作家名(ヨミ)やまだけしりょう

略歴・解説

本資料は、寄贈者の蒐集された画幅と短冊の2点からなる。
細川林谷(1780~1843)は寒川郡石田村(現さぬき市寒川町)出身で、頼山陽や田能村竹田など同時代の文人たちから高い評価を受けた篆刻家である。自らも詩書画を能くし、県内には東讃地方を中心に多くの作品が残る。扇面竹図は、梅花文様の入った料紙に竹を描き賛を記した林谷の作品で、もとは扇であったものを掛幅に仕立て直したものである。
玉楮象谷(1806~69)は、中国・南方漆器を参考に彫漆・蒟醤・存星などの技法を独習し、九代藩主松平頼恕に召されて高松藩の御用を務めた漆工で、今日に続く香川漆器の基礎を築いた人物である。和歌短冊には「留別」と題した和歌と「象谷」の名が記されており、何らかの別れに際して制作されたものと推察される。但し、作者を象谷とすることについては、自筆の覚書「御用留」などの資料をもとにした今後の調査研究が必要であろう。
(香川県教育委員会『歴史博物館整備に伴う収蔵資料目録 平成8年度』より、一部修正し転載)

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