(資料群)三浦家 資料

資料群・作家名(ヨミ)みうらけしりょう

略歴・解説

大川郡石田西付(現在のさぬき市寒川町)の三浦家に関わる資料群と思われ、延享4年(1747)から戦後の昭和50年代までの資料である。しかし、近世まであがる資料の大半は、浄瑠璃などの趣味に関わるものであり、地域の歴史に関する資料は少ない。資料群中で注目されるのは、戦中期の学校関係の資料と銃後の生活を物語る資料である。「大川郡青年学校長会記録」(100 )では、昭和18年から19年にかけでの、校長会や職員会・研究会の記録が記され、有能な労働力の育成と兵の育成を期待されていた青年学校が、戦争が苛烈になっていくとともに教育機関としての機能を失っていく過程がわかる。昭和19年の「長尾青年学校職員会記録」(101)でも、この年度の教育計画が記載され戦時下の教育の一端がよくわかる。また、青年団・婦人会・警察・行政と地域の戦中期の状況を示す資料(73、81、83、91、92、93)からは、総力戦としての戦争がいかに遂行されたかがわかり、昭和20年7月4日の高松空襲で罹災した戦災教員への支援のことを記録する「備忘録」(107)とともに興味深い。その他戦後では、海外引場者の収容に関する資料(109)、夜警等の活動を続けた自警団に関する資料(108)などもある。
(香川県教育委員会『歴史博物館整備に伴う収蔵資料目録 平成7年度』より、一部修正し転載)

この資料群・作家の収蔵品一覧[全164件]

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