井上頼囶

大分類明治期国学・神道・宗教関係人物データベース
分野分類　ＣＢ宗教学・神道学
人名井上頼囶
+読み仮名　/　NAME　/　性別いのうえ　よりくに / INOUE Yorikuni / 男
+生年月日天保10年（1839）2月18日［近代文学］
+没年月日大正3年（1914）7月4日［近代文学］
学統・宗派相川景見、平田銕胤、権田直助［近代文学］
+研究書・伝記☆田辺勝哉編刊『井上頼囶翁小伝』1911年。
長谷川伸『相楽総三とその同志』新小説社、1943年。
藤田大誠『近代国学の研究』弘文堂、2007年。
+研究論文幸田成友「井上頼囶―幸福な蔵書家」『芸林間歩』52、1947年。
☆甲斐知恵子・加藤幸子「井上頼囶」『近代文学研究叢書』14、昭和女子大学光葉会、1959年。
小林健三「井上頼囶先生の学勲」『東洋文化研究所紀要』8、1972年。
小林健三「塙検校と井上頼囶翁」『温故叢誌』29、1975年。
秋元信英「史料紹介　矢野玄道・井上頼囶の修史意見」『國學院大學日本文化研究所報』98、1980年。
鈴木淳「井上頼囶」國學院大學日本文化研究所編『皇典講究所草創期の人びと』國學院大學、1982年〔國學院大學日本文化研究所編刊『國學院黎明期の群像』〈1998年〉に再録〕。
小林健三「塙検校と井上頼囶―和学のシステムと研究法について」温故学会編『塙保己一論纂』上、錦正社、1986年。
荊木美行「井上頼圀旧蔵『古本逸風土記』について」『史料―皇學館大学史料編纂所報』158、1998年。
欠端實「廣池千九郎におけるアイデンティティの確立―井上頼囶との関わりにおいて」『モラロジー研究』59、2005年。
宮部香織「井上頼圀述「神祇令講義」と田邊勝哉講述『神祇令義解講義』について」『國學院大學紀要』49、2011年。
中川和明「平田塾と地方国学の展開―武蔵国の豪農商・武士層を中心に」『鈴屋学会報』29、2012年。
武田幸也「資料紹介　井上氏旧蔵資料『古史成文』」『國學院大學研究開発推進機構機構ニュース』71、2013年。
+事典・略伝等井上頼囶「慶応三年十二月廿五日薩摩邸焼撃に関する事実」『史談会速記録』32、1895年。
松宮静二編「日本人物大年表（今代編・中）」『國學院雜誌』364、1930年。
「名越舍門人帳」神崎四郎『惟神道の躬行者権田直助翁』阿夫利神社社務所、1937年。
田辺勝哉「井上頼囶先生の思ひ出」『國學院雑誌』4612、1940年。
小泉苳三『近代短歌史　明治篇』白楊社、1955年。
松岡はつ子「井上頼囶先生の思い出」『日本古書通信』249、1959年。
神道文化会編刊『明治維新神道百年史』5、1966年。
日本歴史学会編『明治維新人名辞典』吉川弘文館、1981年。
上田万年監修『国学者伝記集成』続、名著刊行会、1978年（復刻版）。
国史大辞典編集委員会編『国史大辞典』1、吉川弘文館、1979年。
平凡社編刊『日本人名大事典』1、1979年（復刻版）。
平田篤胤全集刊行会編『新修平田篤胤全集』別巻、名著出版、1981年。
無窮会編著『神習文庫図書目録』名著出版、1982年（復刻版）。
神社新報社編刊『神道人名辞典』、1986年。
下中弥三郎編『神道大辞典』臨川書店、1986年（復刻版）。
安津素彦・梅田義彦監修『神道辞典』神社新報社、1987年（復刻版）。
國學院大學日本文化研究所編『和学者総覧』汲古書院、1990年。
市古貞次他編『国書人名辞典』1、岩波書店、1993年。
國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、1994年。
國學院大學日本文化研究所編刊『神道人物研究文献目録』弘文堂、2000年。
藤浪和子『東京掃苔録』皓星社、2000年。
薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、2004年。
服部敏良『事典有名人の死亡診断　近代編』吉川弘文館、2010年。
+略年譜天保10年（1839）　2月18日、江戸神田松下町一丁目台地で、医師・井上頼正の子として生まれる。幼名は次郎［近代文学］。
嘉永2年（1849）　名を次郎から肥後に改める［略年譜］。
安政3年（1856）　相川景見に就いて歌学を修める［略年譜］。
万延元年（1860）　豊島郡下赤塚村本橋三左衛門の末女・登羅子と結婚。下赤塚村に転居［近代文学］。
文久元年（1861）　2月9日、長男・頼文が誕生。平田銕胤に入門を請い、12月17日、平田篤胤の没後門人となる［略年譜］〔「略年譜」では「十一月八日平田銕胤翁ノ門ニ入ル」（6頁）とあり、『近代文学研究叢書』もそれにならっているが、気吹屋の『誓詞帳』三では「文久元年辛酉十二月十七日　稲垣正雄紹介　井上肥後」と記載され（平田篤胤全集刊行会編『新修平田篤胤全集』別巻、名著出版、1981年、66頁）、『門人姓名録』二にも「十二月十七日」とある（同前、308頁）。このことは「予が懐旧談」の記述とも一致する（神習会編刊『続己亥叢説』所収、1934年、135頁）〕。
元治元年（1864）　10月26日、権田直助に入門［近代文学］。
慶應3年（1867）　国事のため上京した直助を追い、12月に木下信助とともに上京［略年譜］。
明治元年（1868）　7月20日、京都に向かって出立。8月14日に入洛［略年譜］。
明治2年（1869）　3月、神田駿河台鈴木町の権田邸に転居。直助とともに私塾を開く［近代文学］。7月29日、大学中助教を拝命。10月27日、皇漢医道御用掛を仰せつけられる。12月17日、本務を免ぜられる。この年、肥後を銕直に改める［略年譜］。
明治5年（1872）　4月、神習舎を開く［近代文学］。7月9日、教部省十二等出仕。8月15日、教部権中録に任ぜられる。11月24日、教部省判人官一同免職。同月27日、教部省九等出仕を申しつけられる。布達により通称・銕直を廃して実名・頼囶を用いる［略年譜］。
明治6年（1873）　3月24日、大講義に兼補。同月25日、教部権大録に任ぜられる（兼大講義）。10月、麹町紀尾井町（元紀州邸）に東京中教院が設置され、その監督を委任される。同邸内の接続地に神習舎塾生を収容［近代文学、略年譜］。
明治7年（1874）　1月、中教院邸内に神習舎を設置。5月24日、教部省九等出仕に補せられる（兼大講義）。11月2日、出仕を免ぜられ、大講義に補せられる［略年譜］。
明治8年（1875）　11月14日、大神神社少宮司に任ぜられ、大講義に兼補［略年譜］。
明治9年（1876）　11月13日、権少教正に兼補。12月28日、大神神社少宮司を依願免職［略年譜］。神習舎全塾生を神道事務本局生徒寮に移し、神習舎を閉鎖［近代文学］。
明治10年（1877）　5月4日、御系譜取調として修史館雇を申し付けられる（10月17日に免職）。10月18日、宮内省御系譜掛を申し付けられる［略年譜］。
明治12年（1879）　4月9日、権少教正を依願免職。同月15日、宮内省御用掛を申し付けられる。12月、『古史伝』二十九之巻の上中下巻を校訂［略年譜］。
明治14年（1881）　4月19日より矢野玄道とともに御系譜資料蒐集のため、四国、関西各府県に出張。玄道とともに『輶軒雑記』を編纂［略年譜、近代文学］。
明治15年（1882）　6月、頼囶が発起人となり、松野勇雄ら5名とともに皇典講究所を設立。8月に開校。同月、文学部教授を委託される［略年譜］。
明治16年（1883）　1月19日、宮内省御系譜課勤務を申し付けられる。8月16日、田中頼庸より宮内省経由で矢野玄道とともに六国史の校訂を嘱託される［略年譜］。
明治17年（1884）　8月29日、図書寮准奏任御用掛を仰せ付けられる。9月、『皇統略記』2冊脱稿［略年譜］。
明治19年（1886）　2月6日、図書属に任ぜられる。同月15日、判任官二等に叙される［略年譜］。
明治20年（1887）　12月13日、皇典講究所講師を委託される［略年譜］。
明治22年（1889）　6月4日、宮内省から臨時全国宝物取調局書記兼鑑査掛を命じられる。11月2日、國學院講師を嘱託される［略年譜］。
明治23年（1890）　5月、皇典講究所から『古事類苑』校閲員を嘱託される［略年譜］。
明治24年（1891）　12月27日、好古社評議員を嘱託される［略年譜］。
明治26年（1893）　4月1日、雅楽協会評議員を嘱託される［略年譜］。
明治27年（1894）　3月7日、図書寮御系譜課長を申し付けられる。同月15日、皇典講究所諮詢員を嘱託される［略年譜］。
明治28年（1895）　4月1日、『古事類苑』の編纂事業が神宮司庁に移管され、編集顧問兼校正を嘱託される［略年譜、近代文学］。
明治29年（1896）　8月25日、皇典講究所評議員を嘱託される［略年譜］。
明治33年（1900）　5月14日、皇典講究所から礼典調査会準備委員を嘱託される。8月27日、神宮司庁から『古事類苑』編輯顧問兼校勘を嘱託される。9月14日、華族女学校教授を兼任［略年譜］。
明治34年（1901）　5月28日、皇典講究所臨時神社祭式作法取調委員を嘱託される。6月1月、史談会特別会員に推選される。6月10日、日本女子大学校文科教授を嘱託される。同月二十六日、勲七等に叙され、瑞宝章を授けられる［略年譜］。
明治35年（1902）　7月9日、全国神職会顧問を委託される。9月16日、帝国古蹟調査調査委員を嘱託される［略年譜］。
明治36年（1903）　10月13日、國學院商議員を嘱託される［略年譜］。
明治37年（1904）　4月14日、皇典講究所協議員を嘱託される［略年譜］。
明治38年（1905）　12月27日、『後宮制度沿革史』を提出し、文学博士の学位を授けられる［略年譜、近代文学］。
明治39年（1906）　4月6日、全国神職会協賛を嘱託される。4月11日、学習院教授を兼任［略年譜］。
明治40年（1907）　1月31日、東京府神職会顧問を嘱託される。6月20日、皇典講究所学正試験委員を嘱託される。7月5日、内務省神社調査委員を嘱託される［略年譜］。
明治41年（1908）　1月1日、宮内省官制改革により任宮内属となり、同月7日には図書寮御系譜課長を命じられる。同月22日、図書寮編修官に任ぜられる。同日、学習院教授を兼任、高等官四等に叙される。5月1日、玉鉾会幹事を嘱託される。5月5日、図書寮編修課長を命じられる［略年譜］。
明治43年（1910）　12月、平田学会が設立され、評議員長となる。平田篤胤翁全集出版を斡旋［略年譜］。
明治45年（1912）　1月11日、宮内省より六国史校訂材料取調主任を命じられる［略年譜］。
大正2年（1913）　12月20日、大正3年1月6日の御講書始国書進講控を仰せ付けられる［略年譜］。
大正3年（1914）　7月4日、腎臓炎により死去。享年76歳［略年譜］。
+著作目録類甲斐知恵子・加藤幸子「井上頼囶」『近代文学研究叢書』14、昭和女子大学光葉会、1959年。
+主要著作　旧蔵書は無窮会専門図書館の神習文庫に所蔵されている（無窮会編著『神習文庫図書目録』名著出版、1982年）。

『越洲考』神習舎、1877年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/993097〕。
『己亥叢説』上・下、吉川半七、1899年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/768808〕。
『古事記考』明治書院、1909年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/772103〕。
井上頼囶・中垣孝雄『教育勅語模範講話』明識館、1909年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/759278〕。
『続己亥叢説』神習会、1934年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1236622〕。
+キーワード（１）気吹舎
+キーワード（２）教部省
+キーワード（３）神道家教導職
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+キーワード（５）皇典講究所（國學院）
+国学関連人物データベースhttp://jmapps.ne.jp/kokugakuin/det.html?data_id=41572
+国学関連人物データベースhttp://21coe.kokugakuin.ac.jp/db2/kokugaku/inoue.030.html
データベースの典拠「近代文学」＝甲斐知恵子・加藤幸子「井上頼囶」『近代文学研究叢書』14、昭和女子大学光葉会、1959年。
「略年譜」＝「井上頼囶翁略年譜」田辺勝哉編刊『井上頼囶翁小伝』、1911年。
コンテンツ権利区分CC BY-NC
資料ID40268
-106925 50 2018/02/27 kota.saito 本登録 0 JMK000107 井上頼囶 井上頼囶 INOUE Yorikuni 天保10年（1839）〜大正3年（1914） いのうえ　よりくに / INOUE Yorikuni / 男 いのうえ　よりくに - 天保10年（1839）2月18日［近代文学］ 大正3年（1914）7月4日［近代文学］ 相川景見、平田銕胤、権田直助［近代文学］ ☆田辺勝哉編刊『井上頼囶翁小伝』1911年。
長谷川伸『相楽総三とその同志』新小説社、1943年。
藤田大誠『近代国学の研究』弘文堂、2007年。 幸田成友「井上頼囶―幸福な蔵書家」『芸林間歩』5-2、1947年。
☆甲斐知恵子・加藤幸子「井上頼囶」『近代文学研究叢書』14、昭和女子大学光葉会、1959年。
小林健三「井上頼囶先生の学勲」『東洋文化研究所紀要』8、1972年。
小林健三「塙検校と井上頼囶翁」『温故叢誌』29、1975年。
秋元信英「史料紹介　矢野玄道・井上頼囶の修史意見」『國學院大學日本文化研究所報』98、1980年。
鈴木淳「井上頼囶」國學院大學日本文化研究所編『皇典講究所草創期の人びと』國學院大學、1982年〔國學院大學日本文化研究所編刊『國學院黎明期の群像』〈1998年〉に再録〕。
小林健三「塙検校と井上頼囶―和学のシステムと研究法について」温故学会編『塙保己一論纂』上、錦正社、1986年。
荊木美行「井上頼圀旧蔵『古本逸風土記』について」『史料―皇學館大学史料編纂所報』158、1998年。
欠端實「廣池千九郎におけるアイデンティティの確立―井上頼囶との関わりにおいて」『モラロジー研究』59、2005年。
宮部香織「井上頼圀述「神祇令講義」と田邊勝哉講述『神祇令義解講義』について」『國學院大學紀要』49、2011年。
中川和明「平田塾と地方国学の展開―武蔵国の豪農商・武士層を中心に」『鈴屋学会報』29、2012年。
武田幸也「資料紹介　井上氏旧蔵資料『古史成文』」『國學院大學研究開発推進機構機構ニュース』7-1、2013年。 井上頼囶「慶応三年十二月廿五日薩摩邸焼撃に関する事実」『史談会速記録』32、1895年。
松宮静二編「日本人物大年表（今代編・中）」『國學院雜誌』36-4、1930年。
「名越舍門人帳」神崎四郎『惟神道の躬行者権田直助翁』阿夫利神社社務所、1937年。
田辺勝哉「井上頼囶先生の思ひ出」『國學院雑誌』46-12、1940年。
小泉苳三『近代短歌史　明治篇』白楊社、1955年。
松岡はつ子「井上頼囶先生の思い出」『日本古書通信』24-9、1959年。
神道文化会編刊『明治維新神道百年史』5、1966年。
日本歴史学会編『明治維新人名辞典』吉川弘文館、1981年。
上田万年監修『国学者伝記集成』続、名著刊行会、1978年（復刻版）。
国史大辞典編集委員会編『国史大辞典』1、吉川弘文館、1979年。
平凡社編刊『日本人名大事典』1、1979年（復刻版）。
平田篤胤全集刊行会編『新修平田篤胤全集』別巻、名著出版、1981年。
無窮会編著『神習文庫図書目録』名著出版、1982年（復刻版）。
神社新報社編刊『神道人名辞典』、1986年。
下中弥三郎編『神道大辞典』臨川書店、1986年（復刻版）。
安津素彦・梅田義彦監修『神道辞典』神社新報社、1987年（復刻版）。
國學院大學日本文化研究所編『和学者総覧』汲古書院、1990年。
市古貞次他編『国書人名辞典』1、岩波書店、1993年。
國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、1994年。
國學院大學日本文化研究所編刊『神道人物研究文献目録』弘文堂、2000年。
藤浪和子『東京掃苔録』皓星社、2000年。
薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、2004年。
服部敏良『事典有名人の死亡診断　近代編』吉川弘文館、2010年。 天保10年（1839）　2月18日、江戸神田松下町一丁目台地で、医師・井上頼正の子として生まれる。幼名は次郎［近代文学］。
嘉永2年（1849）　名を次郎から肥後に改める［略年譜］。
安政3年（1856）　相川景見に就いて歌学を修める［略年譜］。
万延元年（1860）　豊島郡下赤塚村本橋三左衛門の末女・登羅子と結婚。下赤塚村に転居［近代文学］。
文久元年（1861）　2月9日、長男・頼文が誕生。平田銕胤に入門を請い、12月17日、平田篤胤の没後門人となる［略年譜］〔「略年譜」では「十一月八日平田銕胤翁ノ門ニ入ル」（6頁）とあり、『近代文学研究叢書』もそれにならっているが、気吹屋の『誓詞帳』三では「文久元年辛酉十二月十七日　稲垣正雄紹介　井上肥後」と記載され（平田篤胤全集刊行会編『新修平田篤胤全集』別巻、名著出版、1981年、66頁）、『門人姓名録』二にも「十二月十七日」とある（同前、308頁）。このことは「予が懐旧談」の記述とも一致する（神習会編刊『続己亥叢説』所収、1934年、135頁）〕。
元治元年（1864）　10月26日、権田直助に入門［近代文学］。
慶應3年（1867）　国事のため上京した直助を追い、12月に木下信助とともに上京［略年譜］。
明治元年（1868）　7月20日、京都に向かって出立。8月14日に入洛［略年譜］。
明治2年（1869）　3月、神田駿河台鈴木町の権田邸に転居。直助とともに私塾を開く［近代文学］。7月29日、大学中助教を拝命。10月27日、皇漢医道御用掛を仰せつけられる。12月17日、本務を免ぜられる。この年、肥後を銕直に改める［略年譜］。
明治5年（1872）　4月、神習舎を開く［近代文学］。7月9日、教部省十二等出仕。8月15日、教部権中録に任ぜられる。11月24日、教部省判人官一同免職。同月27日、教部省九等出仕を申しつけられる。布達により通称・銕直を廃して実名・頼囶を用いる［略年譜］。
明治6年（1873）　3月24日、大講義に兼補。同月25日、教部権大録に任ぜられる（兼大講義）。10月、麹町紀尾井町（元紀州邸）に東京中教院が設置され、その監督を委任される。同邸内の接続地に神習舎塾生を収容［近代文学、略年譜］。
明治7年（1874）　1月、中教院邸内に神習舎を設置。5月24日、教部省九等出仕に補せられる（兼大講義）。11月2日、出仕を免ぜられ、大講義に補せられる［略年譜］。
明治8年（1875）　11月14日、大神神社少宮司に任ぜられ、大講義に兼補［略年譜］。
明治9年（1876）　11月13日、権少教正に兼補。12月28日、大神神社少宮司を依願免職［略年譜］。神習舎全塾生を神道事務本局生徒寮に移し、神習舎を閉鎖［近代文学］。
明治10年（1877）　5月4日、御系譜取調として修史館雇を申し付けられる（10月17日に免職）。10月18日、宮内省御系譜掛を申し付けられる［略年譜］。
明治12年（1879）　4月9日、権少教正を依願免職。同月15日、宮内省御用掛を申し付けられる。12月、『古史伝』二十九之巻の上中下巻を校訂［略年譜］。
明治14年（1881）　4月19日より矢野玄道とともに御系譜資料蒐集のため、四国、関西各府県に出張。玄道とともに『輶軒雑記』を編纂［略年譜、近代文学］。
明治15年（1882）　6月、頼囶が発起人となり、松野勇雄ら5名とともに皇典講究所を設立。8月に開校。同月、文学部教授を委託される［略年譜］。
明治16年（1883）　1月19日、宮内省御系譜課勤務を申し付けられる。8月16日、田中頼庸より宮内省経由で矢野玄道とともに六国史の校訂を嘱託される［略年譜］。
明治17年（1884）　8月29日、図書寮准奏任御用掛を仰せ付けられる。9月、『皇統略記』2冊脱稿［略年譜］。
明治19年（1886）　2月6日、図書属に任ぜられる。同月15日、判任官二等に叙される［略年譜］。
明治20年（1887）　12月13日、皇典講究所講師を委託される［略年譜］。
明治22年（1889）　6月4日、宮内省から臨時全国宝物取調局書記兼鑑査掛を命じられる。11月2日、國學院講師を嘱託される［略年譜］。
明治23年（1890）　5月、皇典講究所から『古事類苑』校閲員を嘱託される［略年譜］。
明治24年（1891）　12月27日、好古社評議員を嘱託される［略年譜］。
明治26年（1893）　4月1日、雅楽協会評議員を嘱託される［略年譜］。
明治27年（1894）　3月7日、図書寮御系譜課長を申し付けられる。同月15日、皇典講究所諮詢員を嘱託される［略年譜］。
明治28年（1895）　4月1日、『古事類苑』の編纂事業が神宮司庁に移管され、編集顧問兼校正を嘱託される［略年譜、近代文学］。
明治29年（1896）　8月25日、皇典講究所評議員を嘱託される［略年譜］。
明治33年（1900）　5月14日、皇典講究所から礼典調査会準備委員を嘱託される。8月27日、神宮司庁から『古事類苑』編輯顧問兼校勘を嘱託される。9月14日、華族女学校教授を兼任［略年譜］。
明治34年（1901）　5月28日、皇典講究所臨時神社祭式作法取調委員を嘱託される。6月1月、史談会特別会員に推選される。6月10日、日本女子大学校文科教授を嘱託される。同月二十六日、勲七等に叙され、瑞宝章を授けられる［略年譜］。
明治35年（1902）　7月9日、全国神職会顧問を委託される。9月16日、帝国古蹟調査調査委員を嘱託される［略年譜］。
明治36年（1903）　10月13日、國學院商議員を嘱託される［略年譜］。
明治37年（1904）　4月14日、皇典講究所協議員を嘱託される［略年譜］。
明治38年（1905）　12月27日、『後宮制度沿革史』を提出し、文学博士の学位を授けられる［略年譜、近代文学］。
明治39年（1906）　4月6日、全国神職会協賛を嘱託される。4月11日、学習院教授を兼任［略年譜］。
明治40年（1907）　1月31日、東京府神職会顧問を嘱託される。6月20日、皇典講究所学正試験委員を嘱託される。7月5日、内務省神社調査委員を嘱託される［略年譜］。
明治41年（1908）　1月1日、宮内省官制改革により任宮内属となり、同月7日には図書寮御系譜課長を命じられる。同月22日、図書寮編修官に任ぜられる。同日、学習院教授を兼任、高等官四等に叙される。5月1日、玉鉾会幹事を嘱託される。5月5日、図書寮編修課長を命じられる［略年譜］。
明治43年（1910）　12月、平田学会が設立され、評議員長となる。平田篤胤翁全集出版を斡旋［略年譜］。
明治45年（1912）　1月11日、宮内省より六国史校訂材料取調主任を命じられる［略年譜］。
大正2年（1913）　12月20日、大正3年1月6日の御講書始国書進講控を仰せ付けられる［略年譜］。
大正3年（1914）　7月4日、腎臓炎により死去。享年76歳［略年譜］。 甲斐知恵子・加藤幸子「井上頼囶」『近代文学研究叢書』14、昭和女子大学光葉会、1959年。 　旧蔵書は無窮会専門図書館の神習文庫に所蔵されている（無窮会編著『神習文庫図書目録』名著出版、1982年）。

『越洲考』神習舎、1877年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/993097〕。
『己亥叢説』上・下、吉川半七、1899年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/768808〕。
『古事記考』明治書院、1909年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/772103〕。
井上頼囶・中垣孝雄『教育勅語模範講話』明識館、1909年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/759278〕。
『続己亥叢説』神習会、1934年〔http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1236622〕。 気吹舎 教部省 神道家教導職 宮内省 皇典講究所（國學院） - - - 文化～慶応 明治0年代 明治10年代 明治20年代 明治30年代 明治40年代 大正 - http://k-amc.kokugakuin.ac.jp/DM/detail.do?class_name=col_ckp&data_id=37168 http://21coe.kokugakuin.ac.jp/db2/kokugaku/inoue.030.html 「近代文学」＝甲斐知恵子・加藤幸子「井上頼囶」『近代文学研究叢書』14、昭和女子大学光葉会、1959年。
「略年譜」＝「井上頼囶翁略年譜」田辺勝哉編刊『井上頼囶翁小伝』、1911年。 - 1

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