つきひとをとこ

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名つきひとをとこ;月人壮子
+表記月人壮子
TitleTsukihitowotoko / Tsukihitootoko
テキスト内容七夕の夜に彦星を乗せて天の川を漕ぎ渡る渡し守。また七夕伝説の牽牛に見立てた表現ともいわれている。「月人壮子」は記紀には見られず、万葉集に特徴的な表現である。巻10の「七夕」歌群に「夕星も通ふ天道を何時までか仰ぎて待たむ月人壮子」(10-2010)とあるのは、「第三者の立場の歌で、二星の逢会が早く始まるようにと、月に催促している」(『釈注』)や「月を待つ心」(『全註釈』)、牽牛と織女を見て「会ふべき人のいない月に同情する」心を詠む(『私注』)など解釈の相違が見られる。しかし同歌群には「秋風の清けきゆふへ天の川舟漕ぎ渡る月人壮子」(10-2043)とあり、天の川を渡る「月人壮子」の姿が詠まれるのは、織女のもとへ通う牽牛を月の船に乗せて天の川を渡る渡し守の姿であろう。また「詠月」にも「天の海に月の船浮け桂楫かけて漕ぎ見ゆ月人壮子」(10-2223)というように月の船を漕ぐ姿が詠まれる。このように「月人壮子」は七夕伝説の中に生み出された日本固有の物語として古代に展開したことが考えられる。
+執筆者鈴木道代
-68719402009/07/06hoshino.seiji00DSG000545つきひとをとこ;月人壮子Tsukihitowotoko / Tsukihitootoko七夕の夜に彦星を乗せて天の川を漕ぎ渡る渡し守。また七夕伝説の牽牛に見立てた表現ともいわれている。「月人壮子」は記紀には見られず、万葉集に特徴的な表現である。巻10の「七夕」歌群に「夕星も通ふ天道を何時までか仰ぎて待たむ月人壮子」(10-2010)とあるのは、「第三者の立場の歌で、二星の逢会が早く始まるようにと、月に催促している」(『釈注』)や「月を待つ心」(『全註釈』)、牽牛と織女を見て「会ふべき人のいない月に同情する」心を詠む(『私注』)など解釈の相違が見られる。しかし同歌群には「秋風の清けきゆふへ天の川舟漕ぎ渡る月人壮子」(10-2043)とあり、天の川を渡る「月人壮子」の姿が詠まれるのは、織女のもとへ通う牽牛を月の船に乗せて天の川を渡る渡し守の姿であろう。また「詠月」にも「天の海に月の船浮け桂楫かけて漕ぎ見ゆ月人壮子」(10-2223)というように月の船を漕ぐ姿が詠まれる。このように「月人壮子」は七夕伝説の中に生み出された日本固有の物語として古代に展開したことが考えられる。546つきひとをとこ月人壮子鈴木道代つ1
資料ID32155

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