たすき

大分類万葉神事語辞典
分野分類 CB文学
文化財分類 CB学術データベース
資料形式 CBテキストデータベース
+項目名たすき;手襁
+表記手襁
TitleTasuki
テキスト内容襷。万葉集では「畝傍」や「掛け」にかかる枕詞として「玉たすき」がある。紀神代上に、「蘿を以て手襁《手襁、此れをば多須枳と云ふ。》にして」とみえ、天照大御神の天石窟籠もりに際して、御統・鏡をなどを懸ける祈祷と共に、俳優をする天鈿女命の装束に用いられ、記でも同様の表現が見られる。また、同じく紀神代下にも、天忍穂耳命の随伴神である太玉命が、弱肩に「太手襁」を掛けて大己貴神を祭る様子が描かれ、これは祈年祭祝詞における「忌部能肩爾、太多須支取挂弖」と同様の表現であり、神を祭る装束であり、「弱肩」に掛けるという表現には、神を祭ることの重大さが、祭るものの弱さと対比して表現されている。允恭紀4年7月条では、「探湯」の際に「木綿手襁」をする記事が存する。料理をするものの手襁として、景行紀52年10月条に「蒲」を手襁とする例も存する。万葉集では、山上憶良の作とされる「男子の、名は古日に恋ひたる歌」(5-904、5-905)で、父の立場から子の死に際して、「白栲の手襁を掛け」て天神に祈ることが詠まれており、また、「木綿だすき 肩に取り掛け 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 天地の 神にそ我が祈む いたもすべなみ」(13-3288)のように、愛する人と逢えることを祈る歌にも見える。
+執筆者坂根誠
-68661402009/07/06hoshino.seiji00DSG000487たすき;手襁Tasuki襷。万葉集では「畝傍」や「掛け」にかかる枕詞として「玉たすき」がある。紀神代上に、「蘿を以て手襁《手襁、此れをば多須枳と云ふ。》にして」とみえ、天照大御神の天石窟籠もりに際して、御統・鏡をなどを懸ける祈祷と共に、俳優をする天鈿女命の装束に用いられ、記でも同様の表現が見られる。また、同じく紀神代下にも、天忍穂耳命の随伴神である太玉命が、弱肩に「太手襁」を掛けて大己貴神を祭る様子が描かれ、これは祈年祭祝詞における「忌部能肩爾、太多須支取挂弖」と同様の表現であり、神を祭る装束であり、「弱肩」に掛けるという表現には、神を祭ることの重大さが、祭るものの弱さと対比して表現されている。允恭紀4年7月条では、「探湯」の際に「木綿手襁」をする記事が存する。料理をするものの手襁として、景行紀52年10月条に「蒲」を手襁とする例も存する。万葉集では、山上憶良の作とされる「男子の、名は古日に恋ひたる歌」(5-904、5-905)で、父の立場から子の死に際して、「白栲の手襁を掛け」て天神に祈ることが詠まれており、また、「木綿だすき 肩に取り掛け 斎瓮を 斎ひ掘り据ゑ 天地の 神にそ我が祈む いたもすべなみ」(13-3288)のように、愛する人と逢えることを祈る歌にも見える。488たすき手襁坂根誠た1
資料ID32097

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