【解説】太平記 巻一・巻五~巻十・巻十三・巻十七・巻十八・巻二十四~二十六・巻三十一~巻三十三 室町時代末期写 旧重要美術品

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文化財分類 CB図書
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+解説太平記  [貴1892-1907]

〈外題〉「太平記」(左肩原装金箔散らし書題簽)
〈内題〉「太平記」
〈巻冊〉16巻16帖(存巻一・五~十・十三・十七・十八・二十四~二十六・三十一~三十三)
〈体裁〉列帖装
〈書写年代〉室町時代末期
〈表紙寸法〉縦24.4糎×横16.7糎
〈書入・貼紙〉各冊表紙中央下「野弐拾弐番」(朱書)。
帙に「太平記 従泉州来 上(下)」と書かれた題簽あり。
巻一裏表紙見返し「川崎橘道春所持」の書き込みあり。
書入(墨・朱)あり。本文校合の貼紙あり。
〈奥書〉なし
〈蔵書印〉「教授館図書」
〈解題〉

武田祐吉氏旧蔵本。旧重要美術品。巻一裏表紙の人名や帙に付された題簽の「従泉州来」などは、旧蔵者を示唆していると推測されるが、ともに詳しいことはわからない。本文中に複数の書入があり、その中には「天文十七迄三百卅年」(巻一2丁オ)や「昌泰ハ天文十七年迠ハ六百五十一年也」(巻六4丁オ)など、書写年代を示唆するものが確認できる。これらの書入は本文と同筆であることから、本文の書写も天文頃(天文17年は1548年)と推測される。

『太平記』の諸本は、甲・乙・丙・丁の四類に分けることが一般的であるが、本書はそのうちの丁類に属する。丁類に属する諸本は、本書の他に京大本、豪精本、釜田本などが知られている。巻二十六には、他本で巻二十四にあるはずの祇園精舎建立記事が補入されている(16丁ウから20丁まで)。この箇所の本文は乙類本の一種と認められ、さらに甲類南都本系の本文との校合がある。

〈参考〉

・石井由紀夫 小林弘邦「太平記」項(『國學院大學図書館蔵武田祐吉博士旧蔵善本解題』角川書店 1985年)

・『國學院大學図書館貴重書解題目録(一)』(國學院大學図書館 1991年)

・長坂成行『伝存太平記写本総覧』(和泉書院 2008年)
+登録番号(図書館資料ID)貴1892-1907
資料ID143768
所有者(所蔵者)國學院大學図書館
-143767 37 2020/11/18 r.teshina 【解説】太平記 巻一・巻五~巻十・巻十三・巻十七・巻十八・巻二十四~二十六・巻三十一~巻三十三 室町時代末期写 旧重要美術品 【解説】太平記 巻一・巻五~巻十・巻十三・巻十七・巻十八・巻二十四~二十六・巻三十一~巻三十三 室町時代末期写 旧重要美術品 貴1892-1907 11 007 太平記  [貴1892-1907]

〈外題〉「太平記」(左肩原装金箔散らし書題簽)
〈内題〉「太平記」
〈巻冊〉16巻16帖(存巻一・五~十・十三・十七・十八・二十四~二十六・三十一~三十三)
〈体裁〉列帖装
〈書写年代〉室町時代末期
〈表紙寸法〉縦24.4糎×横16.7糎
〈書入・貼紙〉各冊表紙中央下「野弐拾弐番」(朱書)。
帙に「太平記 従泉州来 上(下)」と書かれた題簽あり。
巻一裏表紙見返し「川崎橘道春所持」の書き込みあり。
書入(墨・朱)あり。本文校合の貼紙あり。
〈奥書〉なし
〈蔵書印〉「教授館図書」
〈解題〉

武田祐吉氏旧蔵本。旧重要美術品。巻一裏表紙の人名や帙に付された題簽の「従泉州来」などは、旧蔵者を示唆していると推測されるが、ともに詳しいことはわからない。本文中に複数の書入があり、その中には「天文十七迄三百卅年」(巻一2丁オ)や「昌泰ハ天文十七年迠ハ六百五十一年也」(巻六4丁オ)など、書写年代を示唆するものが確認できる。これらの書入は本文と同筆であることから、本文の書写も天文頃(天文17年は1548年)と推測される。

『太平記』の諸本は、甲・乙・丙・丁の四類に分けることが一般的であるが、本書はそのうちの丁類に属する。丁類に属する諸本は、本書の他に京大本、豪精本、釜田本などが知られている。巻二十六には、他本で巻二十四にあるはずの祇園精舎建立記事が補入されている(16丁ウから20丁まで)。この箇所の本文は乙類本の一種と認められ、さらに甲類南都本系の本文との校合がある。

〈参考〉

・石井由紀夫 小林弘邦「太平記」項(『國學院大學図書館蔵武田祐吉博士旧蔵善本解題』角川書店 1985年)

・『國學院大學図書館貴重書解題目録(一)』(國學院大學図書館 1991年)

・長坂成行『伝存太平記写本総覧』(和泉書院 2008年) 1

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