【解説】平家物語 巻一~巻十二 平仮名古活字版 中院本

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小分類平家物語 巻一~巻十二 平仮名古活字版 中院本
分野分類 CB歴史学
文化財分類 CB図書
資料形式 CBテキストデータベース
+解説平家物語 中院本  [貴902-913]

〈外題〉「平家物語 一(~十二)」(左肩打付墨書)
〈内題〉「平家物語巻第一(~巻第十二)」
〈巻冊〉12巻12冊
〈体裁〉袋綴(四つ目綴)
〈表紙寸法〉縦27.5糎×横20.1糎
〈書入・貼紙〉なし
〈刊記〉なし
〈蔵書印〉「加納」、「幸」、「月明荘」、「清■/館/印記」、「■■/蔵■」
〈解題〉

平家物語語り本系諸本の一。古活字版。山下宏明氏の分類では、八坂系第一類B種に分類される。巻末に「右此平家物語者中院前中納言以諸家正本校合之給者也」との校語があり、室町時代末期から江戸時代初期の公家である中院通勝(なかのいん・みちかつ)(1566~1610)の関与が想定されていることから「中院本(なかのいんぼん)」と呼ばれる。中院本は、一面行数や本文の誤脱などから慶長版、慶長元和版、元和版、寛永版の五種に大別される。校語を持たない版もある。本文は、中院本と同じく八坂系第一類B種に分類される三条西家本をもとにしながら、部分的に覚一本系の下村本を以て補入した箇所が見られるところに特徴がある。下村本による補入は、全巻に亘っており、長文のまとまった記事だけでなく、詞章の細部にまで及んでいる。

本書は、慶長元和版に分類される一本で、巻末の校語を持たない。一面行数は11行で、濁点、振仮名、句読点は見られない。同種本である内閣文庫本と比較すると、全巻にわたって版面に異同が見られ、本書が後出の異植字版であると推定されている。

〈参考〉

・川瀬一馬『増補古活字版之研究』 (ABAJ 1967年)

・高橋貞一『未刊国文資料 平家物語(中院本)と研究(1)-(4)』 (未刊国文資料刊行会 1961~1962年)

・山下宏明『平家物語研究序説』 (明治書院 1972年)

・山下宏明編『平家物語八坂系諸本の研究』 (三弥井書店 1997年)

・今井正之助・千明守編『中世の文学 校訂中院本平家物語(上)(下)』(三弥井書店  2010~2011年)
+登録番号(図書館資料ID)貴902-913
所有者(所蔵者)國學院大學図書館
コンテンツ権利区分CC BY-SA-ND
資料ID143656
-143655 37 2020/11/18 r.teshina 【解説】平家物語 巻一~巻十二 平仮名古活字版 中院本 【解説】平家物語 巻一~巻十二 平仮名古活字版 中院本 貴902-913 10 010 平家物語 中院本  [貴902-913]

〈外題〉「平家物語 一(~十二)」(左肩打付墨書)
〈内題〉「平家物語巻第一(~巻第十二)」
〈巻冊〉12巻12冊
〈体裁〉袋綴(四つ目綴)
〈表紙寸法〉縦27.5糎×横20.1糎
〈書入・貼紙〉なし
〈刊記〉なし
〈蔵書印〉「加納」、「幸」、「月明荘」、「清■/館/印記」、「■■/蔵■」
〈解題〉

平家物語語り本系諸本の一。古活字版。山下宏明氏の分類では、八坂系第一類B種に分類される。巻末に「右此平家物語者中院前中納言以諸家正本校合之給者也」との校語があり、室町時代末期から江戸時代初期の公家である中院通勝(なかのいん・みちかつ)(1566~1610)の関与が想定されていることから「中院本(なかのいんぼん)」と呼ばれる。中院本は、一面行数や本文の誤脱などから慶長版、慶長元和版、元和版、寛永版の五種に大別される。校語を持たない版もある。本文は、中院本と同じく八坂系第一類B種に分類される三条西家本をもとにしながら、部分的に覚一本系の下村本を以て補入した箇所が見られるところに特徴がある。下村本による補入は、全巻に亘っており、長文のまとまった記事だけでなく、詞章の細部にまで及んでいる。

本書は、慶長元和版に分類される一本で、巻末の校語を持たない。一面行数は11行で、濁点、振仮名、句読点は見られない。同種本である内閣文庫本と比較すると、全巻にわたって版面に異同が見られ、本書が後出の異植字版であると推定されている。

〈参考〉

・川瀬一馬『増補古活字版之研究』 (ABAJ 1967年)

・高橋貞一『未刊国文資料 平家物語(中院本)と研究(1)-(4)』 (未刊国文資料刊行会 1961~1962年)

・山下宏明『平家物語研究序説』 (明治書院 1972年)

・山下宏明編『平家物語八坂系諸本の研究』 (三弥井書店 1997年)

・今井正之助・千明守編『中世の文学 校訂中院本平家物語(上)(下)』(三弥井書店  2010~2011年) 1

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