キタミソウ

資料番号NB21-007773
学名Limosella aquatica L.
科(和名)オオバコ科
採取都道府県熊本県
公開解説 キタミソウは、水辺の湿った場所(水湿地)に生えるゴマノハグサ科の多年草です。茎は細くて地面をはい、その所々に葉が集まってつきます。細長いスプーンのような形をした葉は長さ2~5㎝くらいで、 葉のわきからでる細い枝の先に直径1~2㎜ほどのとても小さな花が1つつきます。 花弁は白色で先が5つにわかれた釣り鐘型をしています。北海道の北見で最初に見つかったため「北見草」といいます。北海道、埼玉県、熊本県に生育しています。写真の標本は、1995 年に江津湖で採集されたもので、江津湖は九州で唯一の生育地です。
 キタミソウは「改訂・熊本県の保護上重要な野生動植物-レッドデータブック熊本 2009」において、近い将来における野生での絶滅の可能性が高いとされる「絶滅危惧ⅠB類」 に選定されています。平野部にある水湿地は開発や河川改修といった人間活動の影響によって、水量の変化や水質の悪化、さらには水湿地そのものがなくなるという危機にさらされています。そのため、キタミソウをはじめとする水湿地に生きる多くの動植物が姿を消しつつあるのが現状です。
公開解説引用熊本の自然と文化 松橋収蔵庫だより No. 8 (2009)
大分類植物・藻類・菌類
中分類植物 2
小分類種子植物 1

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