アプライト

資料番号NG12-001661
大分類地学(岩石・鉱物)
中分類岩石 1
学名aprite
和名(通称名)アプライト
採取都道府県熊本県
採取市町村玉名郡
公開解説「アプライト花こう岩」とは、長石や石英といった無色鉱物でできた真っ白な岩石です。鉱物の種類は、長石と石英がほとんどですが、黒雲母や白雲母、ザクロ石、電気石を多少含んでいます。岩石の組織は、ガラスを含まず全て結晶からなり(完晶質)、結晶の大きさがほぼ揃っており(等粒状組織)、鉱物固有の結晶面が出ていない(他形)という特徴があります。アプライト花こう岩は、花こう岩や閃緑岩に伴い、岩脈状の岩体として産出されます。この標本は、木葉山で採取されたアプライト花こう岩です。白色の岩石全体に褐色の小さな粒が含まれているのが肉眼でもわかります。この小さな粒はザクロ石の結晶です。木葉山周辺では、玉名花こう閃緑岩が三郡変成岩類に貫入しています。これら両岩体が接する部分の玉名花こう閃緑岩は、白っぽく、巨晶花こう岩やアプライト花こう岩の岩脈を伴っています。標本の岩石は、このような岩脈で採取されたものです。木葉山周辺には、このアプライト花こう岩だけでなく、結晶質石灰岩や結晶片岩など様々な種類の岩石が分布しています。
公開解説引用「熊本の自然と文化」~松橋収蔵庫だより~No.24. No.125地学

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