歌川豊国

UTAGAWA, Toyokuni
1769-1825

作家略歴

浮世絵師。本名は倉橋熊吉。一陽斎と号した。歌川派創始者である歌川豊春の門下。肉筆美人画を得意とした師の作風を基礎とし、清長風、歌麿風を取り入れながら独自の美人画で研鑽を積む。1794年に和泉屋市兵衛より出版された「役者舞台之姿絵」シリーズは、シンプルな背景に役者の全身像を描いて好評を博し、96年までに40点以上が制作されている。憧れの役者を美しく理想化し、流麗な細線と明快な色彩で描いた豊国は、同時期に活躍した東洲斎写楽の人気をしのいで役者絵の第一人者となった。錦絵のみならず、合巻、読本、黄表紙など版本の挿絵も多く手掛けた。弟子に国貞(三代豊国)、国芳らを擁し、歌川派隆盛の端緒を開いた。

この作家の作品一覧[全1件]

PageTop