井上安治

INOUE, Yasuji
1864-89

作家略歴

浮世絵師。本名は安治郎。号は安次、安二、安治郎など。1877年、月岡芳年に入門するが一時期で去り、翌年、小林清親に入門。師の画風を継承し、光と影の表現に秀でた東京名所絵を発表。清親とともに「光線画」の担い手として評価された。84年、版元 松木より探景の号を受けて以後、伝統的浮世絵の作風となる。81年から最晩年の89年まで刊行したハガキ版の東京名所絵シリーズは、清親の原図によるものやオリジナルを合わせて約160点に達する。85年、教訓絵連作「教導立志基」の6名の絵師のうちの一人として6点ほどの作品を手掛ける。清親の影響を大きく受けながら、明瞭な色彩による澄んだ空間表現を特色とする独自の風景画を多数残した。

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