道標・鳩IV

作家名	YANAGIHARA, Yoshitatsu　柳原義達　1910-2004
制作年	1999
素材・技法	紙にサインペン
サイズ（cm）	40.8×32.0
Title	Guidepost / Dove IV
Date	1999
Material/ Technique	felt-tip pen on paper
Size (cm)	40.8×32.0
作品解説	1965年、記念碑制作の依頼をきっかけに、鴉に魅了された柳原は、鴉に自身を仮託した連作に道標と名付けた。また、62年から登場する鳩も鴉と同様に柳原自身の姿となった。柳原彫刻において、立っている裸婦は生命そのものであり、彫刻の本質を象徴する。これらの要素が本作では執拗な描線によって立体へと通じる塊となってあらわれている。

柳原義達

	YANAGIHARA, Yoshitatsu
	1910-2004
作家略歴	彫刻家。神戸市に生まれる。父の勧めで日本画を学ぶが、『世界美術全集』でブールデルの作品を見たことをきっかけに彫刻家を志す。1936年、東京美術学校（現東京藝術大学）彫刻科を卒業する。39年、舟越保武、佐藤忠良らと新制作派協会彫刻部を創立する。この頃、高村光太郎に深い敬意を抱き、影響を受ける。45年、入隊当日に終戦を迎え、翌年、火災によりこれまでの作品をほとんど焼失する。この経験が「犬の唄」シリーズの始まりとなる。53年、パリへ留学し、デッサンと彫刻の制作に励み、独自の作風を確立する。57年に帰国。60年代に入ると、野外彫刻を積極的に手掛ける一方で、鴉や鳩を題材にした「道標」シリーズを始める。晩年は彫刻の制作から遠ざかるもデッサンは描き続けた。