「風俗三十二相」

作家名	TSUKIOKA, Yoshitoshi　月岡芳年　1839-92
制作年	1888
発行	綱島亀吉
素材・技法	錦絵
Title	“Thirty-Two Aspects of Life”
Material/Technique	polychrome print
Date	1888
作品解説	美人画のジャンルにおいて、芳年が最も円熟を迎えた頃に手掛けたシリーズ。江戸から明治にかけて、様々な年齢や職業の女性が題材となり、目録を除いて全32点で構成される。上半身をクローズアップした伝統的な浮世絵による構図に、仕草や表情など細やかな表現が加わり、近代的な感性との融合が見られる。

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	TSUKIOKA, Yoshitoshi
	1839-92
作家略歴	浮世絵師。本名は吉岡米次郎。号は一魁斎、魁斎、のち大蘇芳年。歌川国芳門下。兄弟子の落合芳幾との合作「英名二十八衆句」では、幕末の不穏な世相を反映した凄惨な描写が「血みどろ絵」と称され話題となり、後に芥川龍之介や三島由紀夫、江戸川乱歩らの創作にも刺激を与えた。ほか、役者絵、武者絵、美人画など幅広く活躍。1875年、郵便報知新聞に入社し、新聞錦絵を描く。85年頃から歴史絵や物語絵で強い個性を発揮し、当時の浮世絵師番付で人気1位となった。弟子は80名を越え、浮世絵の衰退を見越してか、彼らを他の画家のもとに送り込み、自らも積極的に他派を学んだ。華麗な色彩や構図の妙など、現代のイラストレーションや漫画に与えた影響も大きい。