愚者の旅

作家名	YOKOO, Tatsuhiko　横尾龍彦　1928-2015
制作年	1975
素材・技法	キャンバスに油彩
サイズ（cm）	116.5×91.0
Title	The Fool's Journey
Date	1975
Material/ Technique	oil on canvas
Size (cm)	116.5×91.0
作品解説	あごひげの男や布で口元を覆った女、裸女など、異国風で妖しげな人々に囲まれたテーブルには、1枚のタロットカードが置かれている。タイトルが示すように、タロットの大アルカナ22枚は、0番の「愚者」が順に経験を積んでいき、21番の「世界」までたどり着く旅にも喩えられる。本作は、1975年の第18回安井賞展に入選した。

横尾龍彦

	YOKOO, Tatsuhiko
	1928-2015
作家略歴	画家、彫刻家。福岡市に生まれ、少年時代を北九州市若松区で過ごす。東京美術学校（現東京藝術大学）で日本画を学ぶも、間もなく油彩に転向。1965年の初滞欧を経て、翌年から東京でも個展を開催するようになると、幻想的な作風で人気を得た。神奈川県逗子市に移った後の70年代末には、ルドルフ・シュタイナーの思想と東洋の禅を同時に学び始めた。80年にドイツに渡る前後から徐々に作風を変化させ、激しい筆線と飛沫が特徴的な抽象画に到達した。93年には埼玉県秩父市にもアトリエを構え、日本とドイツを往復する活動を晩年まで続けた。2022-23年、北九州、神奈川、埼玉という3つのゆかりの地で、初の回顧展「横尾龍彦瞑想の彼方」が開催された。