船を造る人

作家名	EBIHARA, Kinosuke　海老原喜之助　1904-70
制作年	1954
素材・技法	キャンバスに油彩
サイズ（cm）	162.1×130.5
Title	Man Building a Ship
Date	1954
Material/ Technique	oil on canvas
Size (cm)	162.1×130.5
作品解説	建造中の大きな船と、その前に立つ一人の男の姿が描かれ、船の骨組みの間からのぞく鮮やかな青空は清々しい解放感に満ちている。制作当時、日本は敗戦の混乱から立ち直り、高度経済成長が始まりつつあった。本作には、戦後日本と、そして海老原自身の画家としての再出発への希望が込められている。

海老原喜之助

	EBIHARA, Kinosuke
	1904-70
作家略歴	画家。鹿児島市に生まれる。1922年、上京し川端画学校で学ぶ。23年に渡仏し、藤田嗣治に師事。サロン・ドートンヌに入選するなど、早くから頭角を現す。青を用いた雪景の連作を多く描き「エビハラブルー」と称賛されるなど、エコール・ド・パリの次代の担い手として注目される。33年、帰国。35年、独立美術協会会員となる。戦時中に戦争画を制作したことを省み、一時発表を控えたが、48年、第16回独立展より出品を再開し、《船を造る人》（1954）などの鮮やかな色彩と抽象的要素が際立った代表作を次々と発表した。一方で、51年に熊本市内に海老原美術研究所を開設し、児童部と一般の部を設けて指導を行い、若手の育成に尽力した。