壁

作家名	ENOKURA, Koji　榎倉康二　1942-95
制作年	1995
素材・技法	コンクリート
サイズ（cm）	314.0×244.5×24.5
Title	Wall
Date	1995
Material/ Technique	concrete
Size (cm)	314.0×244.5×24.5
作品解説	木と寄り添うように立つコンクリートの「壁」。設置当初、ぴったりと密接していた異なる2者であるが、木の成長とともに隙間が生じ、人工物の壁は苔やシミに覆われ、自然の一部となっている。1971年のパリ青年ビエンナーレ出品作が95年に再制作された本作は、自然の変化にゆだねる部分を残した変わりゆく彫刻である。

榎倉康二

	ENOKURA, Koji
	1942-95
作家略歴	現代美術家。東京都世田谷区に生まれる。父は向井潤吉らとともに行動美術協会を創立した榎倉省吾。1968年、東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻を修了。70年の自主企画展をきっかけに、場所を活かした立体作品の制作を始める。71年、第7回パリ青年ビエンナーレで受賞。73年から1年間滞仏し、写真作品の制作や、アトリエ内でイベントを行う。78年、80年にヴェネツィア・ビエンナーレへ参加。油、藁半紙、土、モルタル、コンクリートなどの素材を用いて「しみ」や「にじみ」を生じさせる作風を確立。93年より東京藝術大学教授を務める。95年、企画展「1970年―物質と知覚　もの派と根源を問う作家たち」では、当館を含む巡回会場で再制作を行った。