さざえ浄土

作家名	KAWAHARADA, Toru　川原田徹　1944-
制作年	1980
素材・技法	キャンバスに油彩
サイズ（cm）	162.5×130.5
Title	Paradise of Turban Shell
Date	1980
Material/ Technique	oil on canvas
Size (cm)	162.5×130.5
作品解説	さざえ貝の中に街が生まれ、多くの人で賑わっている。お祭りの日であろうか、風船や遊具、楽器など思い思いの道具を手に、人々はそこで楽しそうに共存している。一方で、今では失われてしまった営みのようにも感じられる。懐かしく愛すべき風景を理想郷になぞらえるならば、まさに貝殻の中の浄土といえるだろう。

川原田徹

	KAWAHARADA, Toru
	1944-
作家略歴	画家、版画家。鹿児島市に生まれる。1969年、東京大学文学部美術史専修課程を中退。北九州市門司区に移り、独学でペン画と油彩を描き始める。76年、銅版画の制作を始める。79年、サンシャイン版画版種別グランプリ展で銅版画大賞を受賞。80年、北九州絵画ビエンナーレ展で優秀賞を受賞。81年、第1回西部美術館版画大賞展で優秀賞を受賞。85年、北九州市民文化賞を受賞。90年、絵本『かぼちゃごよみ』（詩谷川俊太郎）を出版。翌年、第40回小学館絵画賞を受賞する。94年、門司区に「かぼちゃの家」が完成。この頃、トーナス・カボチャラダムスと改名する。幻想的でメルヘンな作品世界に、人間や社会に対する作者の考えや世界観が仮託されている。