飾り板(マランガン)

ME. No.10205
資料分類名彫像 Figure
現地名Malangan
素材木(Alstonia scholarisか)、膠着材(パリナリウムナッツ+泥)、黒色顔料(木炭)、白色顔料(石灰)、赤色顔料(赤土)、巻貝の蓋(リュウテンサザエ科か)、植物製繊維、
L.(㎝)108.5
W.(㎝)-
H.(㎝)44
地域区分メラネシア Melanesia
推定収集地1ビスマルク諸島 ニューアイルランド島 北部/Bismarck Archipelago, North of New Ireland
収集者小嶺磯吉
寄贈者松江春次
執筆者1臺浩亮
解説1 中心に配置される像には露出する肋骨が認められることからVarim様式にまつわる資料であると考えられる。像の下部にある弧状の意匠は船を描写したものであろうか。像の身体は葉の意匠が描かれた後に赤色で彩色され、左右の意匠は白色で全体を彩色した後に赤色と黒色で描かれている。嵌入された貝を中心とする複数の同心円と幾何学模様、放射状の線描で構成されるこの精緻な意匠はeye of fireと呼ばれ、これはニューアイルランド地域で収集されたパンダナスの帽子や樹皮布、カプカプなどに広く認められる表現である。中央の像の掌にも同様の意匠が描かれている。現在までに確認できた類例資料はケ・ブランリ博物館の所蔵資料のみであることから、当資料は極めて特異な形態を持つ資料であるといえる。
過去に出品された展覧会「文化人類の宝庫 ニューギニア芸術展」(上野松坂屋新館5階、1962年9月11日~16日)
「Keio Exhibition RoomX: 人間交際」(オンライン、2020年10月26日~2021年2月28日)
本資料の掲載書籍南の會 1937『ニウギニア土俗品図集(上)』南洋興発株式会社、p. 121 第63図
読売新聞社 1962『文化人類の宝庫』ニューギニア芸術展
吉川逸治 1963 『講談社版・世界美術大系 原始芸術』講談社、p.150 第18図
土俗品図集No.419

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