略歴・解説
名は簡、通称清介、号は松洲。父大泉源蔵は仙台藩士で槍術の達人であったが、松洲はわけあって浪人となり姓を原と改め、高崎で私塾を開く。師の亀田鵬斎の推薦で文化7年(1810)34歳柏崎を訪れる。富豪山甚一門の保護で田町(現東本町1)に私塾十六堂を起し、儒学は折衷学、漢詩は清新な宋明様式、書は明の書家文徴明にならって教えた。門人は植木仲寧・山田静里とその弟半仙ほか多数がいた。商家の人々は詩文や書画についての教養を必要とし、門をたたく人が増えた。著書は『十六堂詩集』『十六堂筆記』などがある。待遇は桑名藩士並であった。