略歴・解説
縮問屋の父藤三郎の四男。少年時代から美術への関心が深かった。家業を手伝った後、西山油田の噴油により縮屋を廃業。明治27年29歳のとき有志と柏崎宝栄株式会社を創設し、石油業界に入る。日露戦争が勃発し、絵はがきが流行すると、県下各地の石油会社を回る中で、全国各地の名所旧蹟・町並風景、並びに商工業・美人画を含む絵はがきの収集をもとに地誌の編纂に心血を注いだ。明治末年より昭和初年にいたる30余年間で10万枚となる。目録『全国町村別名所絵はがき及び名蹟物産総覧』を発行。また「目で見る地誌」は仕事が追いつかず、その上健康を害し遂に完成せず没する。その後、郷土に関係する絵はがきが柏崎市立図書館に寄贈された。