略歴・解説
菓子店を営む最上屋吉田藤吉の三男。柏崎尋常小学校を終え、高崎の菓子屋で修業し、19歳で父の後を継ぐ。大正12年の関東大震災から日本海側に菓子製造の必要性を確信し、大正13年1月柏崎駅前に「北日本製菓商会」を設立。同年9月不運にも失火で全焼し、会社再建に日夜奔走。町予算にも匹敵する資金を調達する。暮には「北日本製菓株式会社」を創立し、主力のビスケット製造を再開。昭和初年の不況下、九州や朝鮮にも販路を伸ばし設備投資も積極的に進める。昭和20年代は水害の被害や2回の火災にあう。昭和27年「北日本食品工業株式会社」と改称。柏崎で生れ艱難辛苦を味わい、今日の菓子メーカー「ブルボン」の礎を築いた人である。