略歴・解説
塗師小山常作の三男、本名六郎、号を古月という。少年時代兄の金平方で、先天的技能を生かし蒔絵の独習をするが、思うようにできなく当時柏崎中学絵画教師の森田春光に日本画を学ぶ。上京して帝室技芸委員川野辺一朝、蒔絵師植松包民に師事、2ヶ年修業し帰郷。島町に分家独立する。各方面の展覧会、共進会、博覧会に出品し入選する。明治42年23歳、郡物産品評会では漆工会員45名中、膳椀などの出品作品257点中1位。昭和に入り、蒔絵を中心に兄と「金磨」と呼ぶ研き出し法を完成する。昭和3年41歳帝国美術展工芸品に出品、金磨丸盆で入選し、業界の注目をひく。高級工芸品製作の基を開く。