略歴・解説
代々大庄屋の10代目吉次の二男。長男は早死したので11代目を継ぐ。名は亀一郎、亀齢と号す。9代目祖父哲斎の血を受けつぎ文学に趣味があり、早稲田大学国文科を卒業後研究室で坪内逍遥に師事。大正2年24歳、父の逝去で帰郷し家督を相続する。大正6年、村長就任を固辞するが受諾。在職4年幾多の治績を残し引退する。さらに自著出版の機関銀齢社を創立する。11年岡野町小学校校舎増築1万円を寄付し川崎へ転居。著書中の傑作は『平家物語詩史』で、ほかに『出水帖』、『惜春雑記』、『京都』などがある。財団法人貞観園保存会長、県文化財所管者協議会長などを歴任する。