略歴・解説
小泉家に生まれ、旧士族江原長光の養子となる。新潟県第二師範学校(高田師範学校)中退、小学校教員を数年間勤め、東京物理学校(現東京理科大学)へ入学。明治末年創刊早々の越後タイムスを勝田忘庵より受けつぎ、大正5年まで編集活動をする。編集の識見、思想は町民に強烈な人間的魅力を与える。藤村操の自殺により人間問題に関心をもち、キリスト教に接近する。大正10年39歳、代表作『新約』3巻は翌年多数版を重ね、ベストセラーとなる。続いて『復活』、『旧約』、『江原小弥太短篇集』なども当時の宗教文学の波にのり多くの人に愛読される。自伝小説と思われる『野人』3巻などがある。昭和33年「三楽(自葬記)」を最後に一切の筆を絶った。